ACRで何が変わるのか 3 選び取ることの変化

ACRで何が変わるのか 選択の変化

ACRで何が変わるのか2 で意味が変わると書きましたが、それによって日常生活における選択のしかたに変化が起きてきます。これってどういうことかというと。

私たちの日常生活は選択の連続です。その多くは習慣的にやっていて自分が選んでいるなんて思わないですが、実はあらゆる可能性が潜んでいます。でも気づかずに毎日ほぼ同じことを繰り返しています。

また、「今ここ」に注意が向いていないために「今ここ」にある体験を見逃したり、感じ逃したりしています。

例えば、朝起きてからずっとその日の重要な会議のことを考えていて、朝食に飲んだしぼりたてのオレンジジュースが、ちょっと酸っぱくて美味しいなあって、そこに注意が向いていなかったために、その体験をのがしてしまったとしましょう。(体験はしてるんだけど注意が向いておらず、無意識に飲んでしまった。)

「ジュースを飲んだ」という事実は変わりません。でも上の2つの場面のどちらに自分がいるかによって、その後の流れが変わってくる可能性があります。

もし未来についての考えごと(会議のこと)ではなく、自分が「今ここ」でしていることに注意が向いていたとしたら、ジュースを作ってくれた人と、美味しいねって共有するひとときがあったかもしれないし、作ってくれてありがとうの気持を表現したかもしれません。

そんな風な流れがずっとつながっていくと、めぐりめぐってある時、思わぬ人や出来事から、偶然のサプライズがやってくるかもしれません。セレンディピティ(ふとした偶然によりやってくる幸運)が起こりやすくなりそうです。

今話していることは、こうすれば必ずこうなるとか、これをしたからこうなった、というような原因と結果の話ではありません。

1つ1つはとても小さいことなのだけど、そのような心の持ち方で日々すごしていくとすれば、おもしろいですよね。小さなことの積み重ねが、時間の経過とともにいつか大きく変化していることに気づくかもしれません。

私たちの日常生活で起きている、繊細でさりげない出来事に目を向けられるようになると、そこから新たな世界が広がっていきます。これは、マインドフルネスな生き方にもつながるもので、ACRはマインドフルライフにつながっていくきっかけをくれたりもします。

起きてしまった事実(体験そのもの)は変わらないけれど、意味の変容が起きることで、自分が望む可能性に対する気づきが起こりやすくなり、ひいてはそれが行動の変化につながっていきます。

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